えっちゃん文庫

中学への通学路


「えっちゃん文庫」という貸本屋があった。


当日返却で、150円


1泊2日で200円


当時、漫画コミックは新品でも400円くらいだったから、


正直チョーぼったくりである。


でも、おこずかいが少ない中学生


400円かかる漫画が150円で読めるのであれば


それはそれでとても価値があった。


読みたい漫画を借りて、3回は読む。


そして、とても気に入ったならば、


今度は、それを新品で購入するのだ。


毎週、ジャンプ170円は必ず購入していたし


アニメックとアニメディア、アウト


も毎月買わなきゃいけないし、


模型情報も買わなきゃならない。


ガンプラも作らないといけないし、


ゲームウォッチも欲しい。


1月5000円くらいの小遣いで


よくやりくりしていたなあ、と思う。


それが現在では


プラモも漫画もゲームも


積んでるもんね。


どんな贅沢か、と。


ホント、ひどいですわ。



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ドラゴンバスター(レトロゲーム)

昔のゲームというのは、なんともいえぬ、良さがある。


そもそも昔は、ゲームのタイトルそのものが少ない為、


ソフト一本がとにかく大切だった。


なかでも、アーケードからの移植となると、


1回50円位の価値のあるゲームを


何度も家でプレイできるのである。最高だ。



お正月のお年玉で購入した。
豪華な感じしかしない。
ドラゴンバスター。
なんてかっこいいタイトルなんだ!
ファミ通で、何度も予習してた。


ドラゴンバスターは金色のカートリッジ。


カセットを開き、とりあつかい説明書を読む。


このドラゴンバスターの世界に


どっぷり入り込むために、


設定をしっかり心に刻み込む。


主人公は、クロービス。


街の鼻つまみ者。


暴れん坊で嫌われ者。


街から追い出されてしまう。


そんなクロービスではあったけれど


実は、お姫様に密かに想いを寄せている。


セリア姫は、優しくて


クロービスとは真逆の世界。


ある日、セリア姫がドラゴンにさらわれる。



風の噂にそのことをきく、クロービス。


姫を助けるために、ひとりドラゴンを倒すため旅立つ。


セリアはクロービスのことなんて知らない。  


クロービスが姫のために、ドラゴン退治に出かけているなんて


誰も知らない。


やられたなら、本当にその想いは誰にも届かず


所謂無駄死にである。


それでも、勇気を振り絞り


剣を握り目的に挑む、その姿は


当時の私にとって、


紛れもない「本物の勇気」だった。


「ドラゴン バスター」


カートリッジを差し込むと


BGMが流れ出す。


奮い立つ勇気。


現在でも、厄介な事柄と対峙するときには


私の脳内ではこのBGMが流れる。


そうすると不退転の想いが湧き上がってくる。


ゲーム世代。


いつだって、その仮想の世界は


目の前の現実よりもはるかに現実(リアル)だった。


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はじめての牛丼ぶり


吉野家で牛丼を。


並盛300円。


変わらない味にふと昔を偲ぶ。


::::::

35年前


少年ジャンプは170円だった。


読んで、そして理解ができる作品は


キン肉マン


ドクタースランプ


これくらいだ。


その読むことのできる漫画の中のひとつ


キン肉マン


ぶたさんと間違えられて


地球に捨てられた不遇の王子のものがたりだ。


この王子、牛丼が大好き。


めちゃうまそうに食べる作品の中での描写が


ホントウに刺激的だった。


牛丼食べてみたい。


おかあさんにおねだりするも


出てくる牛丼は「すき焼き丼」。


コレジャナイ感は半端ない。


そんな風に漫画を通して


牛丼に憧れていた頃、とうとう


店の近所に(うちは洋装店を経営していた)


吉野家がオープンした。


当時の私は、土曜日のお昼は外食。


小学生ながら贅沢だとの声もあるだろうけれど


仕事をしている家庭の事情で


給食のない土曜日は、どうしても


わたしのお昼の準備はできないのだ。


午前の授業が終わり、


おかあさんから、500円札をもらい、吉野家に走る。


はじめての牛丼。


同じ共働きという家庭の事情で


お昼は外食のともだち2人と店の前で待ち合わせ。


深呼吸をして、


自動ドアを開け、店内へ。


威勢のよい声に迎えられて


カウンター席へ。


店内には札がかかっている。


牛丼は300円。


メニューは牛丼だけだ。


注文すると、冗談みたいなスピードで


牛丼が出てきた。


キン肉マンになった気分で


がっつく。


美味しい。



大学受験の帰り。


問題の問うておる意味すらわからなかった。


高田馬場駅までの道中の吉野家で


ああ、こりゃ浪人だな、どうしよう、と頭を抱えたあの日。



朝まで、麻雀を打って、胃に押し込む


牛丼の染み渡る美味しさ。


なんだろう、うまく言えないけれど


吉野家の牛丼、という


そういう文化の位置づけが好きだ。


ほっとする。


自分の人生に歴史があって


それが繋がっていることを教えてくれている、


そんな気持ちになるのだ。




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