生きることは、戦うこと。

自分でできることが、できなくなる。


仕方ないではすまされない。


見えない。


聴こえない。


歩けない。


これまで、当たり前にできていたことが


当たり前に、できなくなる。


老い、の圧倒的な残酷さ。


一番辛いのは、誇りへの侵食。


他人のちからを借りなくてもできている、


という当たり前のことが


支えていた大切な矜持。


誇り。


その誇りを守る為に


例えば、自身の動かない体と戦う。


老いた父親を持つ私は、


その不自由な日常が


どんなにタイヘンな様子でも


こちらから手を差し出すことはしない。


こちらの気持ちが辛くても、どんなに


辛くてもひたすら我慢する。


タイヘンそうだから、助ける。


そんなことは偽善で


親孝行でもなんでもない。


大切なことは、父親の誇りを、まもること。


自分の力で這ってでも生きる。


それが、ヒトとして生きる、ということ。


父親は、一切の甘えを口にせず


ただ毅然とそして、優しくこの世界を睥睨する。


他人の世話にはならない。


他人の力になりたい。


かんたんなその生き方を


私はとても大切なことだ、と思うのだ。


生きること、は戦うこと。


必死に、きっと、


みんな、戦って死ぬのだ。


あなたも、わたしも。







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もはや人ではない

生まれて死ぬまでは一瞬。


未来のほうを向けば、たくさんの時間が


溢れているような気分になるけれど


過去を振り返るならこれまでの


自分の歴史は一瞬だったようにも思う。


一炊の夢。


儚い。


どうせ最後は、死ぬのだから


何をどう重ねても意味がない。


あの世まで、何をもっていけるわけでもない。


ならば、楽なことに包まれて


暮らしたほうが賢い。


好きなことだけ重ねて生きたほうが


賢いような気分にまでなる。


けれどそうなってしまってはおしまいなのだ。


無駄だ、と思っていながら


それでも、大切に重ねる、ということに意味がある。


鍋から直接ラーメンを食べたり。


どうせ朝また、着るのだ、と


制服のまま寝たり。


また、明日出社するのだからと


会社に泊まったり。


どうせ、消化して野に放つのだから、


ともはや、何も食べなかったり。


そんな風になってしまっては


それはもう人間ではない。


楽な暮らしに意味はない。


健康で文化的な暮らしには手間がかかるのたけれど


実はそれは、とても愛しいことなのだ。



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旅人

古い曲となってしまったけれど。


Mr.Childrenの「旅人」という曲を聴いている。


その歌詞に心打たれたあの日。


到達点が「同じ」であれば


その道中は平坦でないほうがよい。


どのみち最後は、決まっているのだから


少しでもたくさんのことに、


挑戦したほうが絶対によい。


この曲を初めて聴いた時の


自分はまだ若くて、


そのように思っていた。


けれど


年を重ねると考え方が腐ってきて

 

「どうせ同じ結果なら、やらないほうが


楽で合理的」とか考えるようになってくる。


損得でモノを考える。


そこには、感動や、生きる喜びはない。


(生まれにくい)


合理的な思考に感動はないのだ。


だから、感性が枯れてゆくのだ。


人生に感動を。


豊かな感性を。


老いて、わかった様子で


楽をして怠けて生きてはいけない。


「やってみる」


今年の抱負はこれだ。









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