生きることは、戦うこと。

自分でできることが、できなくなる。


仕方ないではすまされない。


見えない。


聴こえない。


歩けない。


これまで、当たり前にできていたことが


当たり前に、できなくなる。


老い、の圧倒的な残酷さ。


一番辛いのは、誇りへの侵食。


他人のちからを借りなくてもできている、


という当たり前のことが


支えていた大切な矜持。


誇り。


その誇りを守る為に


例えば、自身の動かない体と戦う。


老いた父親を持つ私は、


その不自由な日常が


どんなにタイヘンな様子でも


こちらから手を差し出すことはしない。


こちらの気持ちが辛くても、どんなに


辛くてもひたすら我慢する。


タイヘンそうだから、助ける。


そんなことは偽善で


親孝行でもなんでもない。


大切なことは、父親の誇りを、まもること。


自分の力で這ってでも生きる。


それが、ヒトとして生きる、ということ。


父親は、一切の甘えを口にせず


ただ毅然とそして、優しくこの世界を睥睨する。


他人の世話にはならない。


他人の力になりたい。


かんたんなその生き方を


私はとても大切なことだ、と思うのだ。


生きること、は戦うこと。


必死に、きっと、


みんな、戦って死ぬのだ。


あなたも、わたしも。







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