記憶喪失になりたい

むかし、ジャンプで「マインドアサシン」という漫画を読んだ。


主人公に、「記憶を消す能力」がある。


そういう話。


記憶を消してほしい。


人生に慣れなんていらない。


日常とは、実は最大の害悪で


「ああ、これはこうしたほうが得だね。」


とか、

「これは、どうせ」


とか、


すぐにそんな思考になる。


記憶がなくなれば、


たるい車の運転だって、わくわくするだろうし、


PCを起動させるだけで、ときめく。


自動改札、うお、スゲー!


とかなる。


記憶がなくなれば、過去に縛られず


我執もなく、未来のことで気持ちは満たされる、はず。


過去は生ごみ。


その言葉を聞いたとき、そんなひどいこと、言わないで。


と思ったけれど、過去は生ごみです。


でもね。思い出は宝物なの。


思い出までも生ごみにしないために


過去と決別をして、未来に向かわなきゃいけない。


そうしないのであれば、


本当になにもかも、どこまでも


残酷なくらい無意味だ。



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