トワイライト・シンドローム [日常]

夕間詰め。

午後6時を過ぎた頃だろうか?

私は、シルバーホーク号を操り帰路へつく。

繁華街を抜け、閑散とした、住宅街へ。

街灯も少なくなり、急に風景が暗くなる。

そこからは異世界のように音も聞こえなくなる。

その住宅街に差し掛かる坂道での出来事。

下り坂なので、シルバーホーク号をおり、徒歩で帰路につくことにした。

私の視界に、親子の姿が映る。

女の人と、乳母車。隣り合わせで、こちらへ向かってくる。

女の人は、楽しそうに乳母車にいる子供に話しかけているようだ。

あれ、?

違和感を感じた。

乳母車、だれも、乗ってない??・?

戦慄がはしった。

私は、見てはいけないもの見てしまった、と寒気を感じる。

女の人が、いわゆる「残念な人」なのだろうか?

だが、誰も乗っていない、誰も押していない乳母車と、その乳母車に話かける女の人。

いや、でも、そもそも、上り坂なのに、誰もいないのに、乳母車が登って来ていることが、有り得ない。

しかし、それでも、「真実を確認しなければ、今日の夜眠れない、」と私は、視線をその女性に向ける。

たのむ、何かの間違いであってほしい。

お願いします。

私は、霊感とかそういうお話は、ノーサンキューな人生を望むのだ。



目を凝らすと、乳母車の後ろにちびっこの影が。

偉そうに、乳母車を押してやがる。

私は、安堵して、その親子と会話する。

「心霊現象かと思いました。」

女の人は、楽しそうに上品に笑う。

どうやら、坂道にさしかかったので、ちびっこが、母親を気遣い

乳母車をおり、自分の乳母車を押していた。

というのが、真相だ。

なんとも、親孝行な優しいちびっこだ。

将来が楽しみである。



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コメント 2

つまてつ

平成24年・・・現代の方々は乳母車とは呼ばないんだって・・・(。≖ิ‿≖ิ)

ベビーカーと呼ぶらしいです・・・。

先日、私もダイゴローじゃないんだからって大笑いされてしまいました(ノд`@)
by つまてつ (2012-01-19 17:15) 

ゆうゆう

まじっすかー!?
by ゆうゆう (2012-01-19 19:58) 

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