伝説の髑髏⑨(ビリヤード)

はっきりいって、まだ、2人はあまり上手ではなかった。
私より、少し上手な位。いわゆるマサカッツレベルだ。
けれど、2人とも、マナーを精一杯まもって、一生懸命、いい玉を突こうとしている。
本来なら、不安になることもあるだろう。
だが、私には、たいしょうに教えてもらったバンクショットや、フロックなど、必殺技がある。
知らず知らずのうちに、私も成長していたのだ。
私は、持てる技を全て駆使して、精一杯のビリヤードを突いた。
 あっという間の1時間だった。
 どうやら、この2人は仲良しで、たまにビリヤード店Fに遊びに来るそうだ。
「ありがとうございました」
熱い戦いの後の、2人の笑顔をみて、
「これは、またいっしょに玉をついてもらえる」
と、直感した。
とても、充足した気持ち。
 なんだか、ずいぶんと順調にビリヤード店Fとの距離が近くなってきている。
たいしょう、店員であるヒ・デッキ氏、無チダ氏、そして、この2人。
 ビリヤード店Fの牧歌的な空気がそうさせるのだろうか。
なんだか、もうずいぶん前からこの店のことを知っていたような、そんな気持ちになる。
 もう、全然1人でも、マサカッツ氏がいなくても、この店に来ることができる。
 そうして、だんだんと私のビリヤード店Fでの滞在時間が長くなっていった。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。