通勤途中のベン2 [日常]
通勤途中。
秋風が心地よい。
こんな日は、屋上あたりで寝転がりぐずぐずしたい。
けれど、勤め人にそれは許されない。
とぼとぼと会社へ向かう。
「ぶぶぶぶぶぶぶ」
なんだか、頭の悪そうな音を立てて、黒塗りのベン2が私の脇を通る。
大きな幹線道路へ向かっているようだ。
型遅れの山口ナンバーのその車は、車内で音楽をガンガンにかけている様で
外まで音漏れしている。
満員電車で「イヤホンから音漏れしているバカ野郎」を彷彿とさせて最高に不愉快だ。
ふと、見やると後輪がパンクしている。
ベン2は、FF。
前輪駆動なので後輪のパンクは、操舵性に即影響はない。
ざまあ。
そうおもい見送るベン2の後部座席リアウインドウに
箱ティッシュの姿を確認してしまった。
もしかしたら、ファミリーカーかも知れない。
ちびっこが乗っていたならどうしよう。
多分パンクに気づいてはいない。
ちびっこに罪はない。
パンクしていることを知らせるべきか・・・
もしかしたら、やーさんがでてきて
「あーん!にいちゃん、ころすぞ!あーん?」
とよたられる可能性も高い。
型遅れのベン2は、よくみるとところどころ痛んでいて
戦場でボロボロになった老兵士のようにも見える。
どうしよう、教えてあげたほうがよいのだろうか?
2013-11-06 22:41
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0