ブチョリーナに「えらいことです、私、うつ病かも知れません。」

と診断テストの結果が、25年前から9割該当していたことを告げると、

日頃、クールなブチョリーナが腹を抱えて笑った。

なんとも、失礼な話だ。

こんなに寡黙で塞ぎこんだキャラを自演しているのに、何故だろう・・・・。


朝礼後ブチョリーナと、お客様のところへ挨拶へゆく。

運転は私。小さい音で、ギルクラの主題歌をかけている。

ブチョリーナはジャズか何かが流れていると勘違いしている様子。

ブチョリーナは超リア充だ。けれど、ニコ厨をいじめないリア充なので、別に爆発しなくてもよいとおもう。

よい、リア充なのだ。

その営業の帰り道、対向車線の道路の脇にケーキ屋をみつけた。

「ブチョー、大変です!!ケーキ屋があります。寄りましょう!」


小さい声で、いや・・と答えている声が聞こえたが、ガン無視で、うむをいわさず、車をケーキ屋へ。

ハンドルを握っているのは、私だ。

そのお店は、工場直販のケーキ屋さん。

全て、びっくりするほど安い。

ブチョリーナは、楽しそうにきょろきょろと店内を散策して、袋いっぱいのケーキを買った。

そして、それを車内に置き、また店内へ。

ほくほく笑顔でもう一袋抱え出てきた。

「こんなに買っても1,000円だった。買いすぎちゃった。」とご満悦。

車の後部座席には、大きな袋が2つ鎮座している。

こんなにたくさんどうするんだろう。

私のそういった心配は杞憂に終わる。

会社の戻ると、うれしそうに社員全員にケーキを配るブチョリーナ。

もうひとつの袋には、パンが入っていたらしく、女性社員にお土産として持たせていた。

かくして、私の机上には、4つのケーキと1つの調理パンが置かれることとなった。

食べてしまわないと、書類を展開できず仕事にかかることができないので、全部ぺろりといただきました。

よい、一日である。

人間なんて、簡単なもの。ケーキ1つで幸せになれる。

大切なことは、気持ちの持ちようだ。

心のあり方ひとつで、地獄は天国にだって変わる。

所詮、脆弱な人間なのだから。