まったくもう!まったくもうだよ!

とんでもない過酷な運命に翻弄されつつも、私は「F森の里」に到着した。

駅なのに、漆黒の闇に包まれている。

とりあえず、おなかがすいた。

何か、食べよう。

駅前なのだから、コンビニくらいあるだろう・・・。

散策する。

コンビニらしき建物を見つけたが、もうとっくに閉店した様子。

コンビニ様が、閉店とは、なんというやる気のなさだ。

ふうう、止むを得ないなあ。

とりあえず、宿泊先へ行こう。

そう、向き直り、ぽつぽつと、歩き出す私。

月明かりが、優しく夜道を照らす。

世界に、まるで、私ひとりしかいないのでは、と錯覚するくらいの静寂。

そして、刺さるような寒さ。さすがは信州だ。

道路脇には、真綿のような残雪。

ん。

私は、目を細める。なんだか、赤い光が遠くに見える。

歩み寄る。パトライトだ。パトライトが回転している。

パトライトの下に、あろうことが、「ラーメン300円」の文字。

「やったー!」

この寒いときに、ラーメンはありがたい。

しかも、300円とは。

嬉々として、ドアに手をかけ、そこに貼られた張り紙を見て、逡巡する。

ドアには、13:00から、19:00まで、の張り紙の文字。

もう、22時過ぎている。営業は、やはりもう終了しているのだろうか?

「まだ、大丈夫ですか?」

そう口にしながら、店内に足を踏み入れる。

「はい、いらっしゃい」

明るい声が、私を迎える。

どうやら、この店は、北海道ラーメンが主力なようだ。

しかも、300円。

わたしは、しょうゆラーメンを食べることにした。

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味は、ふつう。だが、これで300円なら文句はない。

スープまで、飲み干して 会計へ。

1000円札を、店主へ渡す。

「はい、ありがとう」商売っ気たっぷりな、店主。

お釣りを受け取る。

・・・・・・・・・・・ん?

320円・・・

なんで、おつり、700円じゃないの?

1000-300=700

だよね?

「あれっ?勘定間違ってませんか?」

店主にたずねると、

「しょうゆラーメンは、680円ですよ」

と、にっこり笑顔で、返事が返ってきた。

「え、300円じゃないの?。。。」

。。。。。

説明を受ける。ふむふむ。なるほど、そうですか。はいはいわたしがわるうございました。

どうやら、19:00まで、ラーメン300円とのこと。

タイムサービスってやつですか?ほうほう。

きーーーーーーーーーーーーーー。っ。

まぎらわしい。!!!!!

ってゆうか、このラーメンで680円は、如何なものか?

うまかっちゃんのほうが、10000倍おいしいぜ!

しかし、

今回の旅は、じわじわと来る。

小さなダメージが体に残るぜ。

瑣末な信州の攻撃にさえ、妙な疲れを感じながら、私は宿に着き、音もなく眠りについた。







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